熟練オーダースーツ職人ブログ|テーラーミヤサカ

職人歴60年を越えましたが、現役でスーツをお仕立てしています。全日本紳士服デザイナー協会会員になりました。

51年前に仕立てた礼服のメンテナンス

このパンツは、私が修行中の頃、51年前(1960年)に叔父に仕立てたものです。

先日お会いした際に、ファスナーが閉まらないので広げてほしいという依頼をいただきました。叔父は現在90歳ですが、未だに私が仕立てたパンツを愛用していただけたことに大変嬉しくなりました。

メンテナンスはウエストを6センチ広げます。

生地はドスキンです。ホコリが付きやす生地なので、お客様でのメンテナンスが大変なのですが、大事にしていただけたようです。

礼服の話を少ししますと、35年ほど前まではドスキンは一般的な生地でしたが、現在は埃が付きにくいタキシードクロスという生地が主流です。

もちろん、現在はドスキンファンの方のために改良されてより埃の付きにくいものもでてきております。ドスキンの特徴は表面が毛羽立っているので、これで作った礼服はよりソフトな感じが演出できます。

埼玉県和光市のテーラーミヤサカです。スーツ・ジャケットなどの仕立やメンテナンスはホームページかお電話 048-466-3393でどうぞ。お店にご要望の生地が無い場合でもメーカーや問屋に確認してご用意いたします。