埼玉県S様のHOLLAND&SHERRYオーダースーツ｜地のし

こんにちはテーラーミヤサカです。今日も地のしをしています。 こちらは埼玉県にお住まいのSさんのオーダースーツです。生地はイギリス、サヴィル・ロウのブランド「HOLLAND&SHERRY」の新作です。サンプルから空輸で取り寄せてつくるのですが、SさんはこれでHOLLAND&SHERRYは７着となるほど気に入ってくださっています。

今回は初めてのフルオーダーでのお仕立てとなります。

地のしはクリーニングの際の縮みを防ぐというメリットをお話しましたが、もう一つ、生地の織り目を揃えるという効果があります。

少し説明が難しいのですが、紙を２つに折ってからグルグルと巻くと終わりの方で若干のズレが生まれます。同様にスーツ生地は平面に織られますが、メーカーで保管される間はロールで巻いてあるため巻きぐせがついでいます。このため、生地に内側と外側に３～４センチほどズレが生じます。

あまり気にしないというテーラーも多いのですが、やはりここを丹念に修正することで生地の柄を揃えて美しい完成品を作りたいというのが職人としての信念です。今回の生地はグレンチェックという縦横の織り柄が特徴ですので、特にこのズレを無くしていくのが大事です。

これから二晩ほど生地を寝かして戻します。こうした手間の積み重ねが美しい一着に繋がっていきます。

テーラーミヤサカはお客様にピッタリの一着をお仕立てします。

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