平成30年最後のご注文スーツ
平成30年最後のご注文は暗くなりかけた五時近く、自転車で来られた20代の青年。
3日前にオーダは初めてなので、生地の選び方等詳しく知りたいと来店された方。
その際、大方決めて居られたのか、すぐに決まって採寸に。あらかじめ採寸時にはシャツとお召しになっているスーツを見せてとお願いしてあったので試着もして戴きました。
お仕事は食品会社にお勤めで、台湾に長期出張中で正月休みで帰国された折りにご来店。
現在着ているスーツを見せて頂くのは、おおよそのお好みや寸法が把握出来る事で、この服よりも良く創りたい、造らなければという気持ちを起こさせることも、要因になっております。今日気に入って戴いた生地は、当店ではファンが多い、英国のホーランドシェリー社製ヴィンテージ風の確り織られた紺無地仕上りは何時でもと言うことで3月に帰国する折りに仮縫いとなりました。
そうそう、デザインは段返りの三つ釦スーツです。
セミノッチのチェスターコート
グレーのカシミア入りのコート、いかにも英国製らしく確り織り込んだ生地ですが、厚地割には軽く暖かそうです。丈も短くせず膝したまで、永く楽しめるデザインに。襟はセミノッチ、フロントは比翼仕立てにしてみました。
チェスターフィールドのコート
ノッチラペルのカシミア、こんなに長い毛足のカシミアは、久しく触って無かったなと感触を楽しみながら造りました。カシミアの良さは厚地の割には軽く、それでいて見た目には重量感が有り、控えめな艶が高級感を醸してくれるところで、長く飽きずに着られて来たんだと思います。ヨーロッパではお洒落してのお出掛けや市場への買い物、と場所を選ばず愛用されてきたゆえんが納得できます。
麻とウール混のジャケット
初夏浅き頃ご注文戴きましたがやっと完成して着て戴きました。まだしばらく着られるよと、お召しになって帰られた豊島区のお客様
。薄い裏地を用い総裏仕立てにしたので、長いシーズン着て戴けますね。やっと上着を羽織れる季節になって、気軽に着られるお洒落なアイテムに成って頂けそうです。
モーニングコートのおお直し
娘さんの結婚式に祖父のモーニングを直して
着用しようと来店されたお客様。
立派なお体なので難しいかなと思ったが、何とか想いをかなえて差し上げればと、お引き受けして分解したら、縫い代が少なくて案の定難儀しました。けれど、大変喜んで戴き
8㎝ほど開いていたズボン、ベスト、コートもキリキリお腹が収まりほっとしてるところです。