熟練オーダースーツ職人ブログ|テーラーミヤサカ

職人歴60年を越えましたが、現役でスーツをお仕立てしています。全日本紳士服デザイナー協会会員になりました。

襟付け

おもに職人が作る"フルオーダー"の襟は、造っておいた衿をくっ付ける、いわゆる"サック"衿ではなく、一つひとつ積み上げて造ってゆきます。裏側にあたる部分も、ミシンでは無く手で折り曲げてから、手まつりで仕上げます。故に薄く仕上がり肩から背にかけて添っていく感じになります。時間は掛かりますが、手作りの良さが出る箇所ですね。
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93歳は当店最高齢のお客さん

10年ぶりにご来店されたRさんは、大正15年、昭和元年のお生まれの93歳。

それまでの記録92歳を越えて、当店の新記録

10年前までは毎年のようにご注文くださり楽しまれていたとてもお洒落なお方。92歳で作られたかたとそう言えば共通点が有るな〜お出かけする際に先ず着る物から考えて行動するようだ。身仕度を調えて準備してその日を待って中々出来そうでできないもの、つい間近になってまっ、いいかになってしまう。

普段のちょっとした外出にも服装に気をつける習慣は脳を使い老いさせない、にも繋がる様だ。先が短いから、早くしてと冗談も言えてクールだ。なので一寸急がせて貰います。

令和を迎え4代を生き抜かれた、元気豊かなお客さんのスーツを仕立てる幸いを感じています。

背広の釦二つ目は外して❗

例年4月に多く見られる、余り嬉しくない着方に昨日は、市ヶ谷の交差点で四人も1度に見かけ、昼休み時も含め余りの多さにビックリ。この時期新社会人にあっては仕方なく微笑ましい光景で、そのうち周囲から教えられて少なくるものだが、昨日のそれぞれすれ違ったお方は、中年。

売る側にも配慮があって、以前は試着や納品時に、もし下の釦を掛けていたら、外して❗くださいねと言われたはずで、当店でも、その理由を話して分かって貰ってきたが、

こうも多く見かけると、そこのところが欠けてきたかなと業界人として寂しい限りです。

製図的に言えば、シングルジャケットの殆どは、フロントカットされていて、下の釦位置は引っ込んでいて、上釦とは合わないのです、それを掛ければ無理やり引き寄せたことで、誠に可笑しな格好になってしまいます。着方から申せば、腰の位置は動きが激しく

掛けることでシワにも成りますし、座った時にも抵抗され、決して良いものではありません。

ダブルブレストの四つ釦でも、下の釦は外されたほうが、機能的でカッコいいものとされてます。

以上、独り言。です。

啓蟄の候

けいちつの候、って知ってる。毛織物を生業にしようと目指す、当店の生徒たちには知っておいて欲しいと問いかけてる。暦の上ではもう過ぎてるが、急に春めいて暖かい日が来はじめると、字のごとく庭や畑の虫が動き始める、それは室内のタンスや本棚の後ろの埃の中のダニ達にとっても同じで、特に暖房の効いた暖かい部屋はその活動は早い。

小さい頃もっと春になってからだが、畳を上げて干し、敷いてあった新聞紙を取り替えるの手伝わされて、本とに嫌だった事を思い出すが、今思うと大切な教えであったなと感謝してる、懲りて建て直した我が家に畳は無いが、、、埃の中には無数のダニが居るらしいが見えない、髪の毛が落ちてればやはり無数のダニがたかる。幸いといいのか毛織物を喰う虫は小さいが見える。が小さいのでタンスの中や引き出しの中などお構いなしに入ってしまう。壁も這い上がるから壁に長いこと吊るしてるとやられてしまう、誠にやっかいなダニ達だ。

予防法は防虫剤はこまめに季節ごと補充したり大掃除は勿論だが、品物を何時までもそのままにしないこと、小まめに動かしたり入れ換えたり、干したり、する事が肝心です。

タンスの中だからと言って安心しないで、、

ウールの敵から何とか頑張って守ってください。季語にもなってる啓蟄の候に思い着くまま、、、

平成30年最後のご注文スーツ

平成30年最後のご注文は暗くなりかけた五時近く、自転車で来られた20代の青年。

3日前にオーダは初めてなので、生地の選び方等詳しく知りたいと来店された方。

その際、大方決めて居られたのか、すぐに決まって採寸に。あらかじめ採寸時にはシャツとお召しになっているスーツを見せてとお願いしてあったので試着もして戴きました。

お仕事は食品会社にお勤めで、台湾に長期出張中で正月休みで帰国された折りにご来店。

現在着ているスーツを見せて頂くのは、おおよそのお好みや寸法が把握出来る事で、この服よりも良く創りたい、造らなければという気持ちを起こさせることも、要因になっております。今日気に入って戴いた生地は、当店ではファンが多い、英国のホーランドシェリー社製ヴィンテージ風の確り織られた紺無地仕上りは何時でもと言うことで3月に帰国する折りに仮縫いとなりました。

そうそう、デザインは段返りの三つ釦スーツです。

スーツのアイロン掛け教室

セットアンドスリーブのボックスコートを、川崎から受け取り来られたご夫妻は、アイロン掛けが大好きで、仮縫いの際にしたプレス教室の再現となった。ズボンのプリーツの仕方から始まり、一回目で解らない箇所のやり方等上着含め二時間ほどの講座になった。

メモを細かく図解で書き、ご主人は要所を撮したりと確り把握して帰られました。

以前にも何人かお教えしましたが、久しぶりのアイロン教室でした。プレスは服を引き立たせる大切なツールですね。
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セミノッチのチェスターコート

グレーのカシミア入りのコート、いかにも英国製らしく確り織り込んだ生地ですが、厚地割には軽く暖かそうです。丈も短くせず膝したまで、永く楽しめるデザインに。襟はセミノッチ、フロントは比翼仕立てにしてみました。
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埼玉県和光市のテーラーミヤサカです。スーツ・ジャケットなどの仕立やメンテナンスはホームページかお電話 048-466-3393でどうぞ。お店にご要望の生地が無い場合でもメーカーや問屋に確認してご用意いたします。